※前回の記事の続きで、英会話診断が「永住おばさん予備軍タイプ」だった人にドンピシャの記事です。
さて。今回は「リンキング」について話したいと思いますが、その前に・・・
私は「発音できないから聞き取れない」派です。
「聞き取れないものは発音できない」は否定こそしませんが、英語の学習法としてはどうよ?と思っています。
赤ん坊はしゃべれないけど聞き取れるじゃないか!犬だってしゃべれないけど聞き取れるじゃないか!はい論破!
とか言われたらそれまでなんですが、えぇ。
それでも私は「発音できないから聞き取れない」派です。
いえ、正確に言えば「発音できるようになったら、聞き取れるようになるのは時間の問題でしょ」派です。
そして、発音ができるようになるのはそこまで難しいことではない!
ある音声が聞き取れるようになれるまで要するトレーニング時間よりも、ある音声が発音できるようになるまでのトレーニング時間の方が圧倒的に短い・・・あるいは、少なくともより能動的にトレーニングが可能なのです。
というわけで、さっそく説明いたします。
リンキングというのは、単語と単語がくっついて発音される状態のことです。
例えば、get upという単語が、「ゲット アップ」ではなく「ゲタップ」とか「ゲラップ」みたいに聞こえる、という状態のモノです。
初めて海外に行った時に、
ハヴィッヒィア、オーテイカウェイ?
とか聞かれて、全く聞き取れん!となった人は少なくないと思います。
「え??」と聞き直すと、
ハヴィッッヒィ~~ア、オーテ~イカウェ~~~イ?
とゆっくりはっきり言いなおしてくれる雰囲気なんですが、全然分からん。
ハヴ ・ イット ・ ヒァ、 オア ・ テイク ・ アウェイ?
(Have it here or take away?)
と単語でばらしてしまえば、「なーんだこう言ってたのか!」と分かってしまうのですが、ハンバーガーを注文したらハヴィッヒィア、オーテイカウェイ?ですもんね。分かるわけないですよ。
テイカウェ~~イってなんだよ?
Oh! 定価、うぇ~~~い!ってか?
つまり、私たちは聞き取れるはずの単語が、知ってるはずの単語が、聞き取れていないのです。これを聞き取れるようになるのには色んな練習法があると思うのですが、その中でもオススメなのはこれ。
発音をして、録音をする。
前回の記事と同じですね。
ただし、今回はそれを「リンキング」に特化します。
やり方は以下の通り。
1.2個ずつ発音
Have it here or take away
単語を二個ずつ発音します。覚えておくのは母音が接着剤ということ。
Have it, it here, here or, or take, take away
を一つずつ発音します。
この時、一個一個の単語は必ず正確な発音を心がけます。
【have it】
発音はhav it のようになります。二つの単語の間には母音があるので、これはリンキングです。『ハヴィッt』と発音をします。何度か発音します。
【it here】
It と hereの間は特に母音がないので、リンキングはしなくてもOKです。が、繋げて発音します。
【here or】
Hereの発音はhir。 or のoが母音・・・なのですが、orが接続詞なので、一度ここで文を途切れさせます。カタカナは『ヒァ、オー」
【or take】
母音がないので、リンキングはしなくてもOKです。が、繋げて発音します。
【take away】
発音は teik aweiになるので、aが母音。Teikaweiという発音になります。カタカナ表記では『テイカウェイ』。何度か発音します。
2.3個ずつ→4ずつ・・・と増やしていく
Have it here →録音します
Have it here or →録音します
here or take →録音します
here or take away →録音します
Have it here or take away →録音します
録音するのですが、この時のポイントは「とにかくゆっくりと」「リンキングを意識して」です。
ハヴィッヒィ~~ア、オーテ~イカウェ~~~イ?
くらいのイメージです。
これが、最初は慣れないとなかなか難しいのです。どうしても単語と単語を離して発音してしまいます。でもそれに自分で気づくのはなかなか難儀。そこで録音をするのです。自分で聞き直すと、「あれ。リンキングできてへんやーん」というところが必ず見つかるので、意識して、ゆっくりと発音をします。
3.10個の文章を完璧に発音できるようにする
文章をランダムに10個程選んで、完璧にこの発音をマスターします。
Simply choose ten sentences and get them pronounced perfectly.でもいいですし、Those who master the pronunciation master girlsでも、なんでもいいです。10個、なんでも良いので選びます。
(そのうち全てのリンキングの可能性を網羅した文章を10個作ろうかと思います。)
それぞれの一個一個の単語の発音を完璧にして、単語同士のリンキングを意識して、二個ずつ発音して、繋げる単語の数を増やして、最終的には文全体を発音して録音します。
練習を重ねていけば、相当ナチュラルに聞こえるはずです。
10個だけでいいの?と思うかもしれませんが、これがなかなかハードなんです。この10個の文章がスラスラ言えるようになれば、もう9割方良い感じです。
これをやれば、あなたは必ず上達します。
するのですが・・・一つだけ言っていないことがあります。
どうしても知りたいですか?
知ると拍子抜けしてしまいますよ?
それでは言いますよ。
前回の記事も今回の記事もそうなんですが、
やらないと絶対に上達しません。
なのでやってみましょう。
やり方がもっと詳しく知りたい!とか、尻を叩いてくれる人が必要なんです!という人がいれば連絡ください。求めよ、さらば与えられる。
以上、前回は【1.単語の発音をはっきり発音しよう】、今回は【2.単語と単語のつながり(リンキング)をマスターする】をお伝えいたしました。次回は発音の最終回、【3.イントネーションの付け方】にいついてお話しします。